【告知】爆笑必至の落語寄席、開催!
黒門三平で“本気の”寄席!?笑いと旨さのWパンチ!
大阪・黒門市場のど真ん中で、なんと「落語寄席」開催決定しました!
名物海鮮グルメの間に、粋で笑える時間をどうぞ!
- 日時:6月21日(土) 14:00〜
- 場所:黒門三平(黒門市場内)
- 観覧:なんと無料!
食べながらも観覧可能!寄席の後はお寿司でしめてや〜
3名の落語家が、笑いの渦に巻き込むで!!(多分)
観光で来た人も、地元の人も、気軽に立ち寄ってな〜!

そもそも落語ってどんなもの?
江戸時代にその原型が形づくられ、350年以上にわたり受け継がれる日本の伝統芸能、落語。
何人もの登場人物が現れる滑稽な話を、たった1人の話し手が巧みに演じ分けるのが最大の特徴です。着物姿で座布団に座った演者が手にするのは、扇子と手ぬぐい。時に人情を交え、時に涙を誘う話芸は、老若男女を問わず広く親しまれています。
落語に使われる道具
さまざまな人物や泣き笑いのシーンを演じる落語家は、ただストーリーを語るだけではなく、いろいろな道具を用いて芸の幅を豊かにします。その代表例をご紹介します。
・扇子
箸、筆、キセル、刀などを表す際に使用。夏の噺では実際にあおぐことも。
・手ぬぐい
手紙、財布、たばこ入れなどを表現。高座で汗をぬぐう実用的な役割も果たします。
・見台
上方落語で使われる小さな台。扇子や小拍子を叩きつけ、シーンの移り変わりを表します。
・膝隠し
見台の前に置く衝立。見台より低くなっており、客の視線を手元に集める効果があります。
・小拍子
場面や雰囲気を変えるために使う拍子木。2本1組で、上方落語に特有の道具。
上方と江戸で異なる落語のスタイル
落語は関西地方で発展した上方落語、江戸を中心に広まった江戸落語に大別されます。現在、寄席で演じられる古典落語は『時うどん』『寿限無』『皿屋敷』など、およそ200ほど。これらの演目は、食文化の異なりから上方の『時うどん』が江戸で『時そば』になるように、東西で内容に違いが見られるケースがあります。
上方落語の特徴は、ネタの最中に三味線や太鼓といった鳴り物が入る場合があること。これには江戸落語がお座敷芸にルーツを持つ一方、上方落語がストリートで演じられる大道芸だったこと、すなわち大きな音で周囲の注目を引く必要があったことが影響しています。現在も細かな違いはありますが、庶民から貴族、果ては動物や妖怪まで登場し、おもしろおかしいストーリーが語られる点は同じ。肩肘張らずに楽しみましょう。
時代による移り変わりと新作落語の登場
落語は時代の流れとともに変化してきました。たとえば、明治時代に2代目桂文之助が落語の体裁にした『動物園』は海外のジョークを原型としたもの。同時期の江戸では、初代三遊亭圓遊が『野ざらし』『船徳』などの旧作を当世風にアレンジするなど、精力的な活動を展開しました。
これ以降、大正、昭和、平成、そして現代に至るまで、時代性を反映した新作落語が多く創作されるように。その代表選手ともいえるのが『ゴルフ夜明け前』『読書の時間』『鯛』などの新作で知られ、タレントとしても才能を発揮した6代目桂文枝です。
全然難しくない! 落語の楽しみ方
伝統芸能というと、高尚で難しいイメージを持つ人は少なくないかもしれません。でも、そんなことはありません。落語は古典であっても現代の口語調で演じられる、親しみやすい話芸。それどころか、2代目桂枝雀や桂かい枝といった落語家は、英語落語にまでチャレンジしています。
噺家それぞれが一生懸命に笑いを追求した結果、同じ演目であってもその印象ががらりと変わるのも聞きどころです。まずは先入観抜きに噺に耳を傾けましょう。どのようなネタであれ、1人の演者が男性、女性、子ども、老人、さらには犬にたぬき……と、幅広い役柄を演じ分けるのは、世界中の演芸を見渡しても稀なこと。そこに巧みな身振り手振りが加わることで、見聞きする人の想像力はいっそうかき立てられます。
「黒門三平寄席」を機に落語の奥深い世界に親しんでみましょう
落語のルーツ! 電光石火の小咄の数々
落語の原型のひとつに、仏教の僧侶が説法を行う際の「つかみ」に用いられた小咄が挙げられます。小咄とは読んで字のごとく、小さく短かな話のこと。短時間で聴衆を惹きつけ、その心をつかめるよう、小咄の数々には軽妙洒脱な笑いが込められています。
・「隣の家に囲いができたってね」「へぇ(塀)」
・「日本の体重計はハイテクでしてな、しゃべるんですわ。うちの奥さんが座ったらな……『1人ずつお乗りください』って言うねん」
・「日本の英語教育はあかんねん」「なんで?」「最初に習うのが“This is a pen.”」「そんなん、見たら分かるやろ!」
落語ってこんなもん! 人気の『動物園』をご紹介
文献によれば、いにしえから伝わる古典落語のネタは800以上あるとする説も。ここに新作落語を加えれば、噺の数は相当なものになります。古典であれ、新作であれ、きっとお気に入りの物語に出会えるはず。ここでは人気ネタ『動物園』のあらすじをご紹介します。
・動物園
朝が苦手、力仕事もダメ、おまけに口下手――仕事など続くはずもない情けない男に、出勤時間は遅く、何を背負うでもなく、話す必要もない仕事が紹介された。おまけに昼食と昼寝の時間までついて、稼ぎは1日1万円。あまりの好条件に飛びついた男が導かれた先は、なんと移動動物園だった。
雇い主の園長は男に虎の毛皮を渡して「展示の目玉だった虎が死んでしまった。残った毛皮に身を包んで虎になりすましてほしい」と指示。男はそれに従い園長から虎らしい振る舞いを教わるも、これがうまくいかない。空腹のまま開園時間を迎えると、子ども客の持つパンを見て思わず「パン、くれ」とひと言。無事にパンにはありつくも、四つんばいの姿勢なのでうまく食べられずに子どもに不審がられ、うなり声を上げてその場をしのいだ。
本物の虎になりきれないまま檻のなかで苦悶する男。するとそこに「虎とライオンの猛獣ショー」開催のアナウンスが響き渡る。あらかじめ聞かされていない「業務」に男はパニック状態に。果たして男の運命は……?
株式会社黒門三平