新巻紅鮭姿切
北海道本島の最東端にあたる朝日にいちばん近い街「根室」。
北海道では、古くから鮭は特別な魚とされ、生活になくてはならない存在でした。
北海道で漁獲される鮭は「白鮭」で、春に漁獲される「時鮭(トキシラズ)」と秋に漁獲される「秋鮭」がそれにあたります。
また、根室はベーリング海・オホーツク海で日本漁船が行う「北洋漁業」の母港の一つであり、「紅鮭」とも縁が深い地です。
黒門三平の新巻紅鮭は、この地で作られています。
広大なカムチャッカの海で獲れる深紅の身色
食塩のみで加工する新巻鮭だから、原料は厳選したものを・・・
新巻鮭の原料となる紅鮭はカムチャッカ半島付近のロシア海域で漁獲された100%天然物です。
カムチャッカ半島は、北海道から北東部に位置し、30万人ほどの人が住むにも関わらず、ほとんど手つかずの自然が残る地域。
その周辺は、多くのプランクトンに恵まれ、荒波が襲う環境であり、鮭にとっては厳しい環境ではありますが、それだけ良好な鮭が獲れる地域なのです。
例年6月から、カムチャッカ半島の東側(東カムチャッカ)より漁期がスタートします。
この東カムチャッカの6月中に漁獲された紅鮭が新巻鮭の原料になります。
漁獲時期が遅くなるほど、鮭の産卵期に近づくため身の品質が低下します。そのためできるだけ早い時期に漁獲された、若い鮭を原料としています。
漁獲後すぐに、下処理を行い検品作業を行います。
鮭全体の傷がないか、鰓の状態、身の状態等々を検品し、基準に達したものを凍結し、鮮度を保った状態で北海道根室へ搬送されます。
北海道に搬送後も再度検品を行った上で塩蔵加工を行っています。
伝統的な塩蔵方法で新巻鮭に
鮭の塩蔵方法の一つである「山漬け」
山漬とは、魚を山のように積み上げ、上下を入れ替えながら数日かけて塩漬けにする北海道の伝統的な製法です。
この製法は冷凍・冷蔵技術が未熟だった時代に鮭の保存性を上げるためのものでしたが、保存性だけでなく鮭の旨味を上げる効果もあることが分かっています。
保存性を重視した時代の塩鮭は塩辛いものでしたが、技術が向上した現在では、保存性よりも「美味しさ」や「減塩」傾向にあります。
その時代の志向に合わせ塩加減や熟成時間等を、熟練の職人が試行錯誤して作り上げたのが、甘塩~中塩味に仕立てた新巻紅鮭です。
また、黒門三平のある大阪では、本来の新巻鮭である秋鮭よりも「紅鮭」が好まれます。
秋鮭に比べ脂乗りがよく、旨味がある事、何よりその鮮やかな赤い身色が派手好きな大阪の気質に合っていたのかもしれません。
そのため、黒門三平の扱う新巻鮭は「紅鮭」なのです。
塩蔵加工後は、食べやすい切り身の状態にし、全体を4つに分けて包装。さらに姿の形に戻して全体を真空包装しています。
化粧箱を開けた時、尾頭付きの姿切りの状態になるように、また家庭用冷凍でも保管しやすいように小分けできるように包装しています。
お召し上がり方
まずは、塩鮭のおいしさが一番よくわかる「焼鮭」にしてお召し上がりください。
紅鮭は冷蔵庫に入れてゆっくりと自然解凍してください。
切り身の芯まで溶けていることを確認していただき、あらかじめ温めておいた魚焼きグリルに切り身を入れます。
中火でじっくりと焼き上げてください。お好みで大根おろしや、ゆず等を添えてお召し上がりください。
※強火で焼くと、せっかくの鮭のうま味が抜けて今いますのでご注意ください。
※解凍後の再凍結は、鮭の品質を落としてしまいますので、お控えください。
※解凍後は、冷蔵庫にて保存いただきできるだけ早くお召し上がりください。
鮭の塩加減について
新巻紅鮭姿切りは、甘塩に仕立てていますが腹身等部位によって塩辛い場合もございます。
塩辛いと感じるようでしたら、焼き上げた後、骨を取り除き、自家製鮭フレークにして、お茶漬けやおにぎりの具材にしてはいかがでしょうか?
どうしても塩辛い!!場合はこちら↓
塩辛い塩鮭の塩抜き方法1⃣
塩辛い塩鮭の塩抜き方法2⃣(時短)